目尻のシワ

自由診療

目尻のシワはどのようにして出来るか。

眼の周りの皮膚の下には眼輪筋という筋肉が眼をぐるりと囲むように存在しています。ギュッと眼を閉じる時や眼を細める時にこの筋肉は収縮します。すると筋肉の直上にある皮膚も筋肉が収縮する方向に縮むことでシワになります。シワは主に下瞼から目尻にかけて見られ、目尻のシワは俗に「カラスの足跡」とも呼ばれています。シワは若いときには笑ったり、眼をギュッと閉じたりしている時のみに見られますが、加齢や紫外線などの影響によって少しずつ表情を緩めた時にもシワが消えなくなってきます。皮膚の薄い方はシワが細かく入るようになり、皮膚の厚い方はよりはっきりと深いシワになりやすいです。シワの広がりは眼輪筋の広がり、皮膚の性状になどによって変わりますが、頬の方まで伸びている方もあります。

目尻のシワの治療法
ボツリヌストキシン(ボトックス)による治療

ボツリヌストキシン(ボトックス)は顔面に注射することでその部分にある表情筋の動きを一定期間減弱させる作用があります。つまり注射した部位の表情筋が縮みにくくなる=表情を作ったときにシワが出来にくくなります。
具体的には麻酔テープもしくはクリームで眉間付近の皮膚に軽く麻酔をかけ、眉の内側、眉の少し上や眉間にボツリヌストキシン(ボトックス)を何カ所かに分けて少量ずつ注射します。その結果、眉間の縦ジワや横ジワの原因となる皺眉筋や鼻根筋などの表情筋が収縮しにくくなり、その部分のシワが出来にくくなることが期待されます。ごく浅いシワだとボツリヌストキシン(ボトックス)注射でほとんど目立たなく事もあります。その効果は注射直後からではなく、数日後から徐々に自覚されるようになり、2〜3週間後にその効果は最大になります。その後徐々にその効果は弱まりますが、注射後2,3ヶ月〜数ヶ月は持続すると言われています。

ヒアルロン酸注入による治療

眉間周囲にボツリヌストキシン(ボトックス)を注射することで眉間の縦・横ジワが浅くなることが期待されていますが、深く刻み込まれたシワはそれだけでは改善が難しいこともあります。そのような場合にはボツリヌストキシン(ボトックス)注射だけでなく、ヒアルロン酸の注入を併用する場合もあります。
実際には麻酔テープもしくはクリームでシワが気になる部分の皮膚に軽く麻酔をかけ、シワ一本一本の下の部分にヒアルロン酸を少しずつ注射します。するとその部分が盛り上がり、シワが浅くなってきます。その効果は注射直後から現れ、2〜3週間後にその効果は最大になり、その後少しずつ吸収されていきます。個人差はありますが、その効果は注射後6ヶ月前後持続すると言われています。