脂肪腫(しぼうしゅ)
保険診療
脂肪腫とは?
脂肪腫とは40才代以上の方の首、背中、腕、太ももなどに出現する事が多いごくありふれた皮下腫瘍です。成熟した脂肪細胞からなる腫瘍で、触ると柔らかく、その境界も比較的はっきりとして場合が多いです。小さいうちは自覚症状もありませんが、少しずつ大きくなってくるため、次第にその部位を重たく感じるようになったり、ものが当たったときなどに違和感を感じるようになったりするため治療の適応となります。
頸の後ろに出来た脂肪腫(皮膚が盛り上がったところ) |
脂肪腫の治療は?
脂肪腫の直上の皮膚を切り、その下にある腫瘍を取り出します。皮膚を切る際にはその後の傷跡が目立ちにくくなるように、切開の方向はシワに沿って、必要最小限の皮膚切開になるように留意しています。腫瘍を取り出した後は、皮膚切開部を細い針と糸で丁寧に縫合します。腫瘍が小さく、浅いところにありそうな場合は局所麻酔での手術が可能です。しかし、腫瘍が大きかったり、深いところにも触れたりする場合は、事前にCTなどの検査を行い、必要であれば大学病院などに入院の上、全身麻酔での治療を検討する場合もあります。