しみ
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しみとは?
「しみ」とは「染み」に由来している言葉で、皮膚に現れる茶褐色~濃褐色調の皮膚の色の変化の総称です。つまり一見同じように見える「しみ」であっても医学的にはそれぞれが別々のものである可能性があるということです。この事が何を意味するかというと、「しみ」の治療において臨床的にそれぞれの「しみ」について正しく診断することが適切な治療方針の決定やその後の経過観察において大変重要になります。
いわゆる「しみ」の治療を希望されて、クリニックなどに来院される患者様は近年ますます増加しています。その多くは医学的には表(別に添付)に示すようなものであることが多いです。「しみ」の色の由来は主としてメラニン色素です。いわゆる「しみ」の中でも、それぞれの疾患によって、メラニン色素の存在する深さ、量などが違うために明るめの褐色〜やや灰色がかった褐色〜灰青色まで様々な色合いになっています。それぞれの「しみ」がどのようなものかであるかを鑑別するにはその色調の視診が最も重要です。最近はダーモスコープによる観察も診断には有用です。それに加えて、発症部位や発症時期、薬歴などの病歴が診断の際の重要な情報となります。仮に良性・悪性を含めて何らかの腫瘍が疑われるような場合は皮膚の一部を小さく切り取って顕微鏡で調べる検査(皮膚生検)が必要になる場合もあります。
「しみ」の治療を希望されて外来受診される方に多く見られ、代表的なものは以下のものなどがあります。
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- 肝斑
- 老人性色素斑
- そばかす、雀卵班(じゃくらんはん)
- 太田母斑
- 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
- 異所性蒙古斑
- 炎症後色素沈着
- 母斑細胞性母斑(色素性母斑)
それぞれの疾患については各項目のページでご説明します。
「しみ」を主訴に来院しうる疾患群
発症時期 表皮
(主な色素沈着部位)真皮
(主な色素沈着部位)先天性 - 扁平母斑
- そばかす、雀卵班(じゃくらんはん)
- 蒙古斑
- 異所性蒙古斑
- 青色母斑
後天性 - 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
- 炎症後色素沈着
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