二重まぶた-切開法

自由診療

切開法とは?

切開法は主に皮膚の余りや皮下の厚みがある方、過去に何回か埋没法を受けられたのに二重のラインが安定しない方などに対して行っています。また、高め(広め)のラインを希望の場合、埋没法より切開法の方が適応になる場合もあります。
切開法では二重のラインを作るだけでなく皮膚のたるみ、厚ぼったいまぶた、眼瞼下垂などの様々の問題に対しても同時に対応が可能になります。しかしながら、切開法は形成外科・美容外科的技術を習熟するだけなく、まぶたの解剖に精通していないときちんとした結果を出すことが難しいので、埋没法に比べると難易度の高い手術であると言えます。

実際の手術の流れ

まず、椅子に腰掛けた状態で、目の形の左右差、まぶたの皮膚の厚さ、脂肪の量等を確認します。それらの結果に基づき切開線の位置、皮膚の切除量等をデザインします。きちんとした結果を出すには術前のデザインが極めて大事です。

デザインが終わると手術台の上で局所麻酔・消毒を行います。局所麻酔は痛みを出来るだけ軽減するためと内出血の可能性を出来るだけ減らすために極細針を使って注射をしていきます。

手術
デザインに従い、余剰の皮膚がある場合は皮膚を切除します。続いて皮下の眼輪筋の一部及び瞼板前組織(けんばんぜんそしき)や眼窩隔膜脂肪(がんかかくまくしぼう)を必要に応じて減量していきます。過去に埋没法を行っている方の場合、残存している埋没糸は可能限り取り除きます。
二重の線がきちんと作成されるように切り口の部分の皮下組織を瞼板~腱膜に固定します。切開法では埋没法のように結膜側(瞼の裏側)に糸が貫通することはありません。最後にキズが出来るだけ目立ちにくくなるよう、形成外科的手技と細い糸を用いて皮膚を縫合して手術を終了します。

術後経過
腫れは術直後よりも翌日以降の方が強くなります。一般的には術後3日目がむくみや腫れのピークとなります。抜糸は5~7日目に行います。
術後1週間程度はかなり腫れ、術後2週間ぐらいで腫れ・内出血がある程度引いてきます。お化粧をして対面的に問題ないと思われる日にちは術後10日〜14日前後を見ておくといいでしょう。術後1ヶ月の診察時には一般的には気になる腫れはかなりの部分が治まっています。しかし、完全に腫れが治まるまでには2〜3ヶ月かかります。その間は切開線とまつ毛の間の部分が腫れのため、二重の幅が予定のラインより広め(高め)に感じるかもしれませんが、腫れが治まるとともに予定された幅の二重になっていきます。切開線は人によっては赤味が生じることがありますが、お化粧でカバーできる程度の赤味です。

全切開法の利点と欠点

全切開法の利点は手術後ラインが取れてしまうことがほとんどありません。また、目頭切開や挙筋短縮術を組み合わせたり、あまり気味の皮膚や脂肪を同時に処理したりすることが可能になります。埋没法で脂肪の処理を行うと部分的にへこむ原因となることがあります。手術のデザインと技術がマッチすればよりナチュラルに眼を見せられるようになります。
ただし、個人差はあるものの、埋没法と比べると術後の腫れが強く出ることと、腫れが気になる期間が長くなります。また切開線も目を開けている時は二重の奥に隠れるため外から見えませんが、目を閉じると見えてくるので、赤味がある間はお化粧でカバーしていただく必要があります。